〜ワカメ〜 |
ワカメは日本の家庭料理の定番の一つになっています。朝の味噌汁から始まって酢の物、煮物、炊き込みご飯、スープ、サラダと、最近では世界の家庭料理にも使われ始めました。 海藻類に分類された“紅藻類”の一で、コンブやヒジキと同じ仲間の海藻です。古くから食用として愛用されている海藻で、匂いや味にくせがなく、料理も簡単にできるところから日常の食材に定着したのだと思われますね。栄養的にはなんといっても“エネルギーゼロ”が一番! 次にビタミン、ミネラルが豊富、中でも海藻ならではの沃素があり、カルシウムが多く、ビタミンA、B1もかなり含まれておりますので、体の調子を整える食べ物としてうれしいですね。もう一つ、繊維が豊富であることから成人病予防にも効果的です。 ビタミン、ミネラル、繊維といった栄養素の効能率を上げるためには、紫外線に当てた乾燥品にするのが一番いいのですが、環境条件や商品価値から、近年は色んな製法の食材が市場に出回っておりますので、使い勝手を正しく知りましょう。 |
|
市販品で先ず手に入りやすいワカメは塩蔵ワカメです。湯通しをして塩蔵された商品で市場に出回っています。本来の塩蔵された状態はワカメの2倍量の塩が使われて保存されていますが、お店に並んでいるものはほとんど塩が落とされています。そのため、長くは日保ちしませんので、冷蔵庫に保存をし、お早めにお召し上がり下さいね。塩蔵ワカメは必ず塩を落としてから使います。そこで、よく洗うだけで作ることができる、和風スープ、韓国風スープ、ワカメの煮びたし、若竹煮、ワカメと豆腐の煮物がおいしいですよ。またさらに湯通しすれば、ワカメの酢の物、ホヤとワカメの酢の物、シーフードーサラダなどは手早くできるお惣菜としてオススメです。 次に乾燥品、灰干しなど比較的長期保存のできるワカメを買った時は、紙袋などの通気性のよい包装でしっかりと包み、ビニール製の袋を使って、密封はしないようにしながら外気温や湿度に左右されにくい包み方を工夫して保存しましょう。 最後にカットワカメとして売られている乾燥ワカメは、インスタント製に優れており、そのまま椀に入れて熱いだしを張れば吸い物ができてしまう、手間要らずのため、市場の多くを占めつつあります。便利さに喜ばれ、知らず知らずに需要を増やしている商品の一つですね。このカットワカメで粉ワカメを作って、ご飯にそのままふりかけたり、フラワーおむすびや干物ごはんにすれば香りよし、日持ちよし、食べやすさよしの絶品です!粉ワカメがご飯の水気を吸ってくれるので日持ちするところから、夏が旬の料理です。どの種類のワカメを使ってもいいワカメご飯、ワカメ入り炊き込みごはんもぜひ作ってみてください。 ワカメの茎も、春頃はやわらかくおいしい季節ですが、塩漬けにすれば年間を通じて食べられます。ぬめりが多く、口当たり、喉ごしが最高の味わいを出しますので、酢の物や叩いてとろろ風に丼やあんとして食べましょう。ワカメの茎の佃煮も常備品として重宝しますよ。 さあ、今が旬のワカメを食べて身体いっぱいに春を感じましょう! |
このページは、全漁連料理教室講師の田口道子先生が旬の魚を使った料理をご紹介します。
|