----- オホーツク海とサロマ湖の自然を舞台に(P2)-----
北海道湧別漁協

ホタテ漁は種苗生産と輪採制で

サロマ湖

湧別漁港の外海(オホーツク海)18.5km、沖合6〜6.5マイルの海域がホタテガイ漁場となっているが、昭和48年からここを4区画に分けて輪採制をとるとともにサロマ湖で育てた稚貝の大量放流が開始された。ホタテガイは6月頃サロマ湖で放卵し、8〜9月になると大量の稚貝が採取される。これを"座布団カゴ"と呼ばれる細かい網目のカゴに移し、翌年5月まで湖中に沈めておくと約4cmまで成長する。これを地先(オホーツク海)に放流し、自然に任せて3年間おくと1個170g・12〜13cmまで成長する。漁業権利者には昭和48年度から種苗生産義務を設け、平成4年度からは1人殻高3.5cm以上のもの10d、13年度は14.5d・粒数135万粒という条件がつけられた。昨年水揚げされたA海区のホタテは平成10年5月末に放流された2億4千万粒が育ったものという事になる。昨年の計画では26,500dの漁獲だったが、実際には目標を上回る33,943d、金額51億9千2百万円(約14億の計画超)の好結果となっている。今年の目標は27,500dで、7月4日現在9,029dだそうだ。ホタテの成長は海水温・プランクトンなどに左右されるが、放流貝以外の自然に発生した天然ホタテも同時に水揚げされるらしい。
 湧別川河口にある漁港は、国の河口整備事業とともに現在も工事が続いている。「港が完成するのは2〜3年後、沖に"波ころし"を設置して港の波浪問題が解決されるまでには10年かかる」と言う。また、「サロマ湖の漁業は湧別・佐呂間・常呂の3漁協でどう協調していくかが課題」「ホタテが生産の柱だが、価格は期待できないので健苗を育てていく」などと話してくれた。

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ホタテ漁は種苗生産と輪採制で
サロマ湖の冬はカキ
婦人部の皆さんと