----- 九州最東端に巻網船団が集う“男の港”がある(P5)-----
 
大分県漁協・鶴見支店
巻網船団が入港
巾着網漁船団
 翌朝は期待通り巻網船5隻が入港し荷捌き場はあわただしくなった。『政漁丸』『古戎丸』はそれぞれゼンコ20箱(1箱35〜40`)、『新栄丸』は小ゴマサバ230箱、『漁勢丸』は小ゴマサバと赤ムロアジで250箱、大型の『第5大黒丸』は小ゴマサバ1,000箱を水揚げした。見ていると選別している様子はなく、ほとんどが約1d入るというタンクに流し込まれている。これらは入札で買った業者が養殖魚のエサ用に凍結するか、牛深(熊本)に送り節に加工されるという。
 『漁勢丸』の船主夫人・桑原政子さんによると、「選別は人手がいるので場合によって…。今日はエサにするので選別はしなかった」と。仲買が自社の加工場に運び缶(15`)に入れて凍結するそうだ。しかし、「20年前までは40`入りの木箱に入れていた。箱に入れないと買ってくれなかった。多い時には漁協の箱が足りなくて困ったこともある。今考えると“あれはいったい何だったのか?”と思う」と昔を振り返っていた。

セリ場には興味をそそる物が

 
市場のセリ風景
その先のセリ場では一般漁船が水揚げした活魚や鮮魚・貝類などのセリが始まった。 活魚水槽にはハモ・ヒラメ・イサキ・タイ・クルマエビなどが入っていたが、 透明に近い殻に赤い横線がくっきり入っている活けクルマエビは「こんなに美しかったのか」と見入ってしまうほどだった。 小型のタイを買った仲買はその場で〆てエラ・ハラを抜き、「すぐ(地元の)スーパーの店頭に並べられる
クルマエビがいっぱい
ようにする」と言っていた。クルマエビの大半をセリ落とした仲買に聞くと、「3割は活けで築地に送る。あとは個人向けのお歳暮として1`入りの箱にオガクズを入れて送る」と。アワビ・サザエ・ヒオウギガイなども贈答品として全国へ送られるようだ。モイカ・ハゲ・ナマコ・タチウオ・カマス・ギンフグ・ヤガラ・ウチワエビ、東京では見られない貝類など種類が多く「旨そうだな食べてみたい」と思う。
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鶴御崎灯台を目指す
巻網漁船が入港
セリ場には興味をそそる物が

組合員・桑原政子さん
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