大分県漁協・鶴見支店
 
 大分県・佐伯駅に着いた日は珍しく雪が降ってきたので慌ててしまった。鶴見町へはここから山間を抜けて走るバスが出ている。鶴見半島は九州山地の東端延長部にあたり、半島を東西に走る稜線を境に鶴見町は北側の佐伯湾沿いにある(南側は米水津村)。14.5kmの海岸線は典型的なリアス式海岸で急崖が海岸線に迫り僅かな平地に集落が密集している。半島の突端にある“鶴御崎灯台”の下は標高200mの断崖で、その先は豊後水道だ。鳥羽一郎「男の港」の歌詞はこの鶴御崎や鶴見支店のある“松浦港”を舞台に書かれたもので典型的な水産基地となっている。また、1981年に「第1回豊魚祭」が開催された地で、1987年には日本で初めての「海洋牧場」が設置された所でもある。

1県1漁協となったが…

 
漁港風景
大分県は2001年、他県に先がけ1県1漁協となり2年目を迎えた。支店長の清家繁昌さんは元鶴見漁協の参事を務めていた方だが、「決裁関係に時間がかかり、今の所はまだ不自由な面ばかりが出ている」と言う。「まだ細かいことが出来上がっていないからで、油の一括購入・販売関係ができればよくなると思うが…」とも。
  鶴見支店の組合員数は1,263人、所属漁船は540隻で、
清家繁昌さん
平成14年(2002年)の水揚数量9,000d・水揚金額18億600万円。平成に入ってからの推移をみると数量・金額とも年々減少し、数量では最も多かった平成2年(1990年)の30%、金額では平成4年(1992年)の46%まで落ち込んでいる。しかし、九州でも有数な巻網船団の基地であることには変わりなく、鶴見支店の水揚量の85%、金額の46%は巻網によるものだ。
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1県1漁協となったが…
鶴御崎灯台を目指す
巻網漁船が入港
セリ場には興味をそそる物が

組合員・桑原政子さん
迅速な対応を
新鮮市場「里の駅」
鶴見町の郷土料理