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漁を前に弁当(夕食)タイム |
午後4時半、漁場が近くなってきたかなと思ったら、激しい揺れの中で各々が弁当を食べ始めた。「漁が始まる前に腹ごしらえ」だそうで、船内には急速に温まるストーブも燃えていた。5時になると辺りはすっかり薄暗くなり、いつの間にかすぐ側に相方の『大正丸』がいてアチコチに漁船の灯りがともってきた。漁場に着いたらしく「反応がない」とか「ある」とか急に無線のやりとりが頻繁になった。いよいよ漁の開始で、船尾から網が投入されてから15分ほど曳いただろうか…。一度離れた両船は再び接近して網の巻き上げが始まり期待が膨らむ。網の中を覗きこむと、うごめく小さな物が見えたがエビは「ピンク」ではなく白っぽいようだった。水揚げはポンプで吸い上げる方法なのでアッという間に終わってしまい、網入れから1時間弱で操業終了。日吉丸の船上には桜エビが入ったブルーのプラスティックのカゴ(1カゴ15〜16`入り)40個があった。
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船上のストーブで桜えびをゆでる |
帰路に着く途中、生のまさに獲れたての桜エビに醤油をかけて食べさせてもらった。おまけに海水を沸かした鍋で釜揚げした桜エビも…。これまで干したエビしか食べた事がなかったので「旨い物を発見した」こと、「船上で食べる味わいを体験した」ことに感動してしまった。ただし、それから港に着く午後8時半までは正直なところ怖かった。先に聞いていた“東の風”が吹き、嵐(?)の中を船は全速力で走ったからだ。
港に着くと船ごとに所有している計りにかけ、1つの台車に10カゴずつ乗せ荷捌き場の規定の場所に並べる。この荷捌き場の四方にシャッターが下りるとそのまま0℃の冷蔵庫になる仕組みで、水揚げされた桜エビはここで翌朝の入札を待つ。
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