-----全自動冷蔵庫と海洋深層水で差別化図る(P3)-----
静岡県・焼津市小川漁協
後継者・代船問題がのしかかる
漁船の入港を待つ仲買人
 「昔は教師を辞めて漁師になった人もいるくらいだったが、バブル期には漁協に入る人もいなくなった」「働く場所がいくらでもあったから3Kの漁師になる人がいなくて“労務倒産”だね」。かって1,200人いた漁師は200人足らずにまで減ってしまった。「それでもこの地区はまだ地元の人が乗っている方。事業として成り立たないと後継者は育たない」と懸念する。
 もう一つの課題は漁船の代船問題で、「全船が20年以上経っている」現状を早急に何とかしなければならない。「今の魚価では新しい船を造る余地がない。いくら陸上の設備を整えても船がなくて、入ってくる船もなければ意味がない。国の補助を受けて何隻か一括発注し、漁協でリース事業をするという方法ができないものか…」と組合長。サバ対象の60d級の棒受け網漁船1隻建造するのに3億円かかるというから個人での出資は厳しい。「船がなければ漁はできないし漁師も育たない。魚が揚がらなければ仲買や魚屋もなくなる。1船で年間水揚げ金額1億5千万円が採算ラインだ」と近年の厳しい状況を聞く。

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後継者・代船問題がのしかかる
セリ前の市場で
巻網漁船が入港

サバの棒受け網漁船も帰港
加工団地や全国へ配送
近い将来
地元の特産とサバを使った料理
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