この地区には、下水道の設備はありません。したがって、家庭の排水は、海に垂れ流しの状態でした。ゴミを海に捨てることを何とも思わない年月が続きました。大量の合成洗剤も一緒に流されていたのです。その結果、海岸線が白く泡立ち、ついに赤潮が出るようになってしまいました。磯の資源が心配でした。
婦人たちは、毎年2回、わかしお石鹸の共同購入の注文をとります。注文した石鹸が漁協に届いたときに改めてその量に驚いたといいます。ミカン箱ほどの段ボウルに30個もありました。この地域でこの石鹸をつかわなければ、これだけの量の合成洗剤を年に2回も海に流すことになるとぞっとしたと言います。
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