----- 旨い魚貝類の隠れた宝庫があった(P8)-----
 
山口県・豊北町漁協
婦人部の活動と郷土料理
 
婦人部
国本郁子婦人部長、村井副部長ほか婦人部の方々がたくさんの土地の料理を紹介してくれた。「田舎の料理や加工品をブランド化して全国に発信したい」ととても意欲的だ。主婦対象の魚食普及教室や高校での料理教室、今年は小学校・中学校でも「魚を団子にしたカレー作りを教える」と言う。毎年3月の第2日曜日(今年は3月9日)に粟野川の河川敷きで開催される『青のり・シロウオ祭』で活躍するのも漁協婦人部だ。この時期にしか獲れないシロウオでお吸い物など1,000人分を用意し訪れる参加者に喜ばれている。
 また、この地域では『プリン石鹸』『ゴキブリ団子』が好評だそうだ。廃油と炊いたごはん、カセイソーダと水で作るというプリン石鹸はあらゆる洗浄に使われていると言う。3年前から考案したゴキブリ団子はホウ酸、メリケンコ、砂糖、牛乳、タマネギで作る。昔からこの地域に伝えられているゴキブリ退治用のものだが、市販の物よりずっと効果があるらしいので一度試してみるのもいいかもしれない。 婦人部の皆さんが地の物を使って作ってくれた郷土料理は次のようなものだった。

【ワカメむすび】
自然乾燥させたワカメを細かく切ったものをおむすびにまぶした物。自然な塩味がご飯にほどよく調和している。

【ボベイ(ジンガサ)・ニイナ・カメノテの味噌汁】
 各々の貝から出る磯の香りがミックスして溶け込んだ味わいある味噌汁で、汁を吸ったあとに食べる貝も美味しい。

【サザエの味噌焼き】
 蒸したサザエの身を小さく切り、味噌をみりんで割ったものにまぶし、再び殻に入れて焼いた物。つぼ焼きとは違った独特の風味がある。

【カサゴの唐揚げ】
 背に包丁を入れたカサゴに塩・コショウ・片栗粉をまぶし二度揚げする。一度揚げた物を完全に冷ましてからあげるのがコツ。頭から尻尾まで丸かじりできる。

【ワカメの味噌焼き】
 昔から伝わる懐かしい食べ物で、昔はいろりの遠火や消し炭で焼いていたと言う。ワカメにみりん・味噌・砂糖・醤油を混ぜて焼いたものであとを引く味だ。

 その他、カラス貝の炊き込みご飯、ワカメの茎の酢づけなども食べさせていただいた。そして、「貝類が一番美味しいのは3月。貝は洗って1時間塩水に漬け、水から入れて茹でないと身が取れなくなる」「イソギンチャクは茹でて味噌やポン酢で食べたり味噌汁に入れてもいい」「海の物で食べられない物はない」など海の幸を味わいながら会話は弾んだ。

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