----- 多魚種が水揚げされる西日本有数の漁業拠点(P7)-----
愛媛県・八幡浜漁協
婦人部の活躍
 
(左から)
山本由紀恵さん(副部長)・松本多美子さん(部長・)岡本カメ子さん(会計)・谷本ツヤ子さん
婦人部の皆さんがまとまっているのに驚いた。その先頭に立って仕切っているのが華奢な体つきにもかかわらず元気な松本多美子部長。突然の申し出にも手際よく対応していただき、郷土料理の"鯛めん""さつま汁""フカの湯ざらし"を作ってくれた。鯛めんは昔から祭や結婚式には欠かせないおめでたい料理で、さつま汁はもともと忙しい漁師がかけこむように食事を取るために考えられたものとか。毎月第2日曜日に開催される『海鮮朝市』、八幡浜商店街の『八日市』などにはこれらの料理や塩干品を販売する。「婦人部の物はおいしい」と好評なのが何よりうれしく続けている。
夕刻、老舗料理店『たる源』に集まってくれたのは山本由紀恵副部長、岡カメ亀子さん(会計)、谷本ツヤ子さん。岡本さんと谷本さんは漁協の食堂で職員のための朝食を準備している。たくさんの興味深い話の中から少しだけ紹介すると、「30年前に最初にタイの養殖を始めた頃は(山本さん)、配合飼料がなかったので雑魚をミンチにして給餌していた」「八幡浜の"日の丸みかん"(松本家でも栽培)は日本一のブランドで、石垣(段々畑を造っている)・日光・海面の3つの太陽があたり最高のみかんが育つ」など。
郷土料理の紹介(鯛めん・さつま汁・ふかの湯ざらし)
【鯛めん】材料(4人分)
 ・鯛1尾
 ・そうめん250g
 ・卵2個
 ・しいたけ3〜4枚
 ・エビ4尾
 ・薬味(ねぎ・ゆずの皮など)
調味料
(A) 淡口醤油 1/2カップ、濃口醤油 1/2カップ
(B) 鯛の煮汁 1/2カップ、水1/2カップ、みりん1/4カップ、酒1/4カップ
作り方
@ 鯛はヒレの部分が痛まないようにしてウロコと内臓を取り出す。
A 厚手の鍋に切り目を入れた竹皮を敷き、(A)の調味料と頭を左向きにした鯛を入れ、弱火で時々表面に煮汁をかけながら艶よく煮つける。
B そうめんはゆでておく。
C 卵は錦糸に、しいたけは甘辛く煮て千切りに、エビは塩ゆでしておく。
D (B)でつけ汁を作り、味を整える。
E 大皿にそうめんを盛りつけ、鯛をのせ薬味を添える。

【さつま汁】材料(4人分)
 ・魚300g
 ・コンニャク1枚
 ・白ゴマ大3
 ・ネギ3本
調味料 ・田舎みそ150g
作り方
@ 魚は焼いて身をほぐし、ゴマはよく煎っておく。
A みそをすり鉢でよくすり、@を混ぜ合わせ、すり鉢の内部に塗りつけ、火の上にふせて焼き目をつける。
B 焼いた魚の骨に水3ccを加え、煮出して冷ます。

【フカの湯ざらし】材料(4人分)
 ・フカ1尾
 ・コンニャク1枚
 ・ほうれん草2束
 ・ネギ2束
 ・きゅうり1本
調味料 ・和からし大さじ1、麦みそ大さじ6、酢大さじ2、砂糖大さじ1
作り方
@ フカは熱湯をくぐらせ、亀の子たわしで皮を落とす。さらに3枚におろして6〜7cmのそぎ切りにする。塩水に浸して身を引き締め、湯の中に入れて湯びきをし、冷水にさらす。
A コンニャクは湯通しし、ほうれん草、きゅうりと合わせて好みに盛る。
B 和からし、麦みそ、酢をよく混ぜ合わせ、からし酢みそを作る。
それぞれ食べさせていただいたが、鯛めんは見た目も豪華でダシ汁が効いていた。さつま汁には「秋カマス嫁に食わすな…」のカマスが使われ、麦みそと合って懐かしい味だった。ごちそうさまでした。
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