消費者とのつながりを求めて |
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婦人部長 岡田 和子
(全国漁協婦人部連絡協議会副会長) |
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私の家は、ハマチ養殖ですから冬が大変です。なにしろ深夜が出荷ですから、海岸へ出てタモですくってトラックに積み込むときの魚の数を数えるんです。カウンターでカチカチとやるんですが、手がかじかんでしまいますよ。
私たちの婦人部で力を入れているのは日曜市です。婦人部でコーナーを持っていて、そこで毎週天ぷらを売っています。特に「エビのかき揚げ」は絶品で、「こんなおいしいものはありません」と皆さんに喜んでいただいています。直接その場で天ぷら揚げたり、売り場に立っているのは16人ですが、1班7人が交代でやっています。同じお客さんが何度も来てくれたり、話をしたりと、町の人たちとの交流も活発になってきました。
海をきれいにする運動も、私たち漁業者だけでは拡がりません。いまでは、海を汚すのは工場廃水よりも家庭排水です。一般の家庭の協力がどうしても必要なんです。確かに漁村でも100%の人が合成洗剤を追放しているわけではありません。「消費者に安全な水産物を提供する」ためには、海を汚さないことが大切なんだと、機会あるごとに話し合っています。悩みの種は合成洗剤の贈物です。価格が洗剤は石けんの半分ということもあるのでしょう。お返しやお礼に洗剤が使われることが多いのです。スーパーなどでも石けんが置いてあるようになりましたが、まだまだです。ですから「せめて自分では洗剤を買わないようにしましょう」と呼びかけています。町に対しては、早く下水道の設備を作るように働きかけています。 |
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