2001年12月
キトキト「寒ブリ」がやってきた
富山県氷見漁協

キトキトの魚・キトキトの漁師

漁協は浜の情報発信センター
氷見漁協参事 高野 功一

たくさんの人で賑わう「氷見キトキト魚祭り」
 氷見の魚は、鮮度が売り物です。沖で獲った魚は、その場ですぐに氷詰にしたり、セリで落とした魚はすぐに箱詰めにする、など鮮度の良い魚を市場に出すように努めています。そのことを皆さんに知っていただくために、昭和63年からは、市場などを会場に「氷見キトキト魚まつり」を毎年開いています。350台収容できる駐車場も整備しました。関西、関東からたくさんの方に来ていただいています。
 後継者の育成にも力を入れています。今年も1週間の日程で「漁業体験教室」を実施しました。高校生から社会人を含めて20人に限定し、定置網を中心にして、じっくり勉強してもらいました。若い人たちに漁業に関心を持ってもらうためです。
 去年の4月には、漁協・市等が出資した第3セクター方式により、旧市場を改装してフィッシャーマンズワーフをはじめました。「海鮮館」と名づけて、浜に来た人たちに、ここで獲れたブリを食べてもらい、水揚げしたばかりの鮮度のいい魚を見ていただき、買っていただこうと言うねらいです。開設以来、すでに80万人の消費者に来ていただいています。中には「漁師の店」が4軒入って頑張っています。地元で獲れた魚が地元の消費者の手に入らない、ということがないようにという配慮もありますが、これは「氷見の漁業」の消費者に開かれた窓口です。



「浜づくり」こそが消費者サービス
氷見漁協総務課長 広瀬 達之

 海の環境問題は、陸上の環境問題なんですよ。山が荒れると、大雨の後は、流木やゴミが塊になって、海に出てきます。逆に、魚の成長に必要なプランクトンや、有機物は海に供給されないので、魚は育たなくなります。山村との交流や植林あとの手入れにも青年部を中心に出て行くことになります。
 また、ここは越中式定置網発祥の地ということで、国の内外からの問合わせや交流も盛んです。去年からは、コスタリカからの呼びかけに応えて、氷見の漁業者が、網の指導に出かけています。日本とは全く条件が違う土地柄ですが、食料としての魚への関心は高いですね。こちらが教えられる面もありますよ。向こうに行った人たちは、改めて富山湾の漁場条件のよさを見直しています。国際的には地中海など日本の定置網に似た漁法もありますし、来年は氷見で定置網の国際フォーラムを開催する予定です。
氷見漁協HP担当の吉野さん
 組合の合併で、市場の整備も進んでいます。能登半島でも湾内の各地から、魚が集まるようになりました。これからは、何よりも内部の充実です。しっかりした漁村を作ることが最大の消費者対策ですよ。中身があって、初めてPRも必要なんですよ。インターネットのホームページも開いていますが、中身の更新は漁協職員の手で行っています。

氷見漁協
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キトキト「寒ブリ」がやってきた
キトキトの魚・キトキトの漁師
漁協は浜の情報発信センター
「浜づくり」こそが消費者サービス
共生の海・魚にもやさしい定置網
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小さなアンテナショップから
漁業体験教室の1週間
キトキト氷見ブリ料理!