紀伊半島の南東部、熊野灘に面した南島町から南勢町にかけて、入りくんだ海岸線が続く。小さな湖の連続かと見まごうほどの深い入り江の連続である。伊勢自動車道の玉城インターから整備されたサニーロードを南へと下り、260号線沿いに漁村の集落が文字通り点在する。集落と集落は海と山に隔てられ、同じ町でも、となりの集落へは別の町に出て回り込まなければならない地区もある。田曾浦、五ヶ所浦、奈屋浦、方座浦という地名はよくその土地柄をあらわしている。
くまの灘漁協(清水 清三組合長)はこの2つの町の16の漁協が昨年6月に合併した新しい漁業協同組合である。組合員数3,716人、職員数124人。そして、平成13年3月末、共済保有高544億円、販売取扱高79億円。傘下には流通企業「くまの灘漁協販売株式会社」を持つ。
くまの灘は豊かな漁場である。獲れる魚は30種類ともいわれ、業種も現在中心になっている巻き網をはじめ、刺し網、釣り、定置網、養殖と多岐にわたる。地域共同体としての人間関係を生かしながら、経営感覚を備えた地域のセンターとして新しい漁村作りに取り組んでいる。 |
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今はサバが旬! |
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