「岡野水産のマサバ」を 全国ブランドにしたいと 岡野さん

「岡野水産のマサバ」を刺身で試食。脂がほどよくのり、旨味たっぷり。これほどのマサバはめったになく、これを食べただけでも遠く対馬まで足を運んだ甲斐がありました。

「島ではマサバを刺身で食べることが多いですね。お茶漬けにすることもあります。３０分から１時間醤油に漬け込み、そのヅケを利用します。これは飲んだあとがうまいなあ。皮付きのまま刺身の３倍ほどの厚さに切り、ダイコンの短冊切りとすき焼き風に甘辛く煮るさばちりもよく食べますね。ほかに塩焼き、煮つけ、しめさばと、対馬ではマサバをよく食べるんですよ」

「岡野水産のマサバ」の刺身。脂ののりがほどよい

　岡野水産では同じ峰町に岡野鮮魚店と水産加工場を経営しています。「獲るばかりではなく、消費者をよく知らないといけないと思い、パイロット店をオープンしました。それと、数がまとまらない魚、市場では人気がないけれど対馬では人気がある魚、たとえばアカイサキやトウゴロウイワシ、スズメダイなどを売る目的もあります。お中元とお歳暮の時期には、 U パックで宅配もしています。それを人に贈ってもらい、おいしかったからと電話注文してくるお客様が多いんですよ」

　岡野鮮魚店をのぞくと、カマスやマアジの鮮魚、アオリイカやケンサキイカの生干しに並んで、「岡野水産のマサバ」としめさばとばってらがありました。うまいマサバとその加工品を気軽に食べられ、サバ好きにとってうらやましいかぎりです。