----- 周年トビウオ漁と一本釣り活〆“首折れサバ” (P3)-----
鹿児島県・屋久島漁協
トビウオ漁師、箕作さんの話

 
箕作秀吉さん

知らなかったがトビウオの種類は多く約 20 種ある。『安永丸』の箕作(きさく)秀吉さんによると「色・艶・姿が違う」と言う。1〜4月に漁獲される“カクトビ(大トビ)”は1尾 500 〜 800 gで「ここ5〜6年は豊漁」らしい。“時期トビ(中中トビ)”は1尾 300 g前後で、9〜 10 月に漁獲の多い“秋マル(中トビ)”、5〜8月に獲れる“青トビ”“セミトビ”など。「セミトビは羽根に斑点があって主にすり身の加工原料となる」「中トビ・セミトビが減って大トビが多くなった」そうだ。

 箕作さんは父(永吉さん)の代に与論島から移住してきたそうで、「 5 年前からロープ引き漁船に乗るようになった」と。本船に4人、片船に 1 人が乗船し、「4〜 11 月はロープ引きで他は刺し網。朝 6 時頃に出漁し夕方 4 時には帰港する。網を入れて取り込み次の準備まで約 1 時間で、 1 日に5〜6回の操業」「魚探装置は使用せず目視でロープを張る。全部引っ張ると 1,500 mはある」「トビウオは浅い所に集まる習性があるので漁場は遠くても安房港から 20 マイル」などの話をしてくれた。

 「安房は県内でも 1 番漁師年齢が若い。 U ターン・ I ターン者が多く“トビウオ漁に乗せてくれないか”という問い合わせもある」と組合長。昔は塩干品に加工して出荷していたらしいが、「大トビは6年前から関西・関東方面に鮮魚で出荷している。1箱 15 尾入りで、1カ統で 200 〜 300 箱の水揚げがある」と。また、「県漁連を通し 5 尾入り3箱の荷姿で直接量販店に出荷するのも軌道に乗ってきた。この 1 月からは郵便局の“ゆうパック”も始める」そうだ。


- 3 -
戻る