好評だが価格高が課題
宮崎漁連の事務所内には“バイオプラスチック魚箱”に関連する素材や説明パネルなどが多数置かれていた。デンプン質をビーズ状にした“ラクトロン”という粒子が入ったビンを見せてもらった。これを膨らませたものが
魚箱の材料となる。業務部で次長とともに普及に取り組む長友和久課長、総務部の西山孝則課長にも話が聞けた。
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バイオプラスチック魚箱等を
展示している
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「ラクトロン」 |
青島漁港で使用するために用意された魚箱は 12,300 個で、宮崎中央市場に出荷する魚類に使用するほか、地区内の漁獲物流通や消費用として利用されている。温度管理保冷力テストや市場関係者の反応、回収状況などの調査を行った結果も悪くないが「まだ大量生産体制が整っていないためコスト高が問題」と言う。だが、「今、発泡箱と生ゴミを分別して処理している費用や“害”がないことを思えばどうだろう…」「価格問題を除けば市場も喜ぶはずだ」と確信を持っている。何しろ、生ゴミと箱がいっぺんに処理でき肥料として再生できるのだから。平成 17 年度の事業計画では、漁協が実施している“活イセエビ”の販売用、地方発送用の魚箱に“バイオプラスチック魚箱”を導入し、「広く一般家庭認知させる」予定だ。 |