伊東市漁協八幡野ダイビングサービス |
本所から伊豆半島東海岸を車で40分ほど南下して八幡野支所へ向かった。八幡野漁港ではエビ網漁、一本釣り、イカ漁などを営む漁船とダイビング客用の船が共存している。この付近にはいくつものビーチスポットや沖合のボートポイントがあり、ダイビング客にとっては「周年ダイビングができる場所」として人気が高い。平成元年からダイビングサービスが始まり、
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米澤さん |
昨年からは漁協直営となりインターネットでの“当日ダイビング情報”を発信するなどさらに充実したものとなっている。
ここの管理運営を任されているのがダイビングの専門家でもある米澤清博さん。ボートポイントマップを見せてもらうと、船で5〜15分出た所に6つのお勧め場所があるらしい。その一つ、沈没船がガレキになっているポイントにはイセエビやイシダイが入っていたとか。また、高さ10mの岩がそびえる“さざえ根”ポイントではトチザメ・テングダイ・カメが見られ、海底が砂地の“あお根”はヒラメやエイの仲間の生息場所となっている。米澤さんは、「航路とダイバーの潜水航路を分けているが、船との接触が一番こわい」と言う。
港の岸壁横からは丸石のビーチになっていて、打ち寄せる波に流された石がゴロゴロと音を立ててころがっていた。そこに採介藻漁業(海女さん)が海に入るためのスロープが作られ、ビーチスポットでのダイビング客も利用できるようになっている。さらに、全国でも数少ない身障者用のスロープも設置され注目されている。もちろん、管理事務所内には更衣室やシャワー室も完備され、施設使用料1,000円を払えば誰でも利用できる。季節ごとに海流に乗って珍しい魚もやって来るそうで常連客も多い。漁協の定款の中でダイビング事業を打ち出した第1号が伊東市漁協で、漁場を管理しながらレクリエーション客との相互理解に務めている。組合長・専務・常務が、「伊東に行けば旨い魚が食べられて、ゆっくり温泉に入って…というように、地域のことを考えながら観光・レジャーと結びつけた共存共栄の形をとっていかなければ」と言っていた言葉を思い出す。
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