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水揚げされた魚介類は本所にある市場に集められ、セリ・入札を経て東京・大阪・名古屋など大都市の消費地市場に送られるほか、うち2割は観光客用に地元で消費される。仲買人も産地仲買人60人に加え地元の小売り用仲買人も60人いる。平成13年度の魚種別水揚げ量ではサバ類が43%でトップ、続いてイワシ類26%、アジ・ムロアジ各8%だが、金額ではイワシ類23%、サバ類14%、アジ類11%、マグロ類・タイ類が各10%となっている。漁場は伊豆七島、銭州(ぜねず)、相模湾などだ。サバ類は主に削り節原料として沼津の加工場に運ばれ、ご飯にかける“ふりかけ”などになるそうだ。鮮魚出荷されるオオバイワシは、「昔は単価が低くてしょうがなかったが、今は魚食普及のおかげで`1,000円する。去年の秋には`2,200円の時もあった」が、「つい1ヵ月前は、セグロ(カタクチイワシ)が`1円で千葉までの運賃(`6円)にもならなかった」と言う。 |
主力の大型定置網 |
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定置網の水揚げ |
水揚げの主力である定置網では冬はブリ、夏はアジ・サバが漁獲される。「20年前までは伊東にも2カ統の定置があったがダメになった。定置には光や振動がよくないらしく沿岸の開発が影響して魚が入らなくなった」そうだが、「潮の流れは変わっていないし、川がないのもよかった。川奈の定置網は一番大きく魚が入る」ということで明朝、水揚げに同行させてもらうことになった。川奈の水揚げ作業船には25〜28人が乗船し、平均年齢は約40歳で若者の参入が増えているという。本所事務所の3階には二重落し網の模型や昭和7年(1932年)に大漁27,000本のブリが水揚げされた時の写真などが飾られていた。 |
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