----- 若者・漁船が溢れる元気で魅力的な島(P6)-----
 
兵庫県・坊勢漁協
海苔加工場はフル回転
のりの成形
 兵庫県は海苔の生産量が全国一で、坊勢島では32経営体が海苔養殖を行っている。その中の1社『宝一丸水産』の工場を見せてもらった。宝一丸水産では4人兄弟とその子供たち9人が働いている。工場の機械はフル稼働中で異物除去洗浄機、異物検出機、自動選別機、海苔束集積機、2台の乾燥機が忙しく働いていた。選別機は穴や破れ、未乾燥、長さや幅、重なりや詰まりなどをしっかりチェックしてくれる。「タンクから流れてきた海苔を小さく砕き四角く形を整えるが、この時のミンチの具合や厚さ、水との調合で出来上がりに差が出る」そうだ。1日の生産量は7〜8万枚。
 海苔養殖には支柱養殖と浮き流し養殖があるが、坊勢では約40年前から沖合7km、水深40mほどの場所で浮き流しの方法が行われている。毎年9月から海苔の胞子を海苔網に着生させ25〜27日海中に入れるが、この時期に重要なのが1日2〜3時間海苔網を干出させることだ。支柱養殖では潮の干満の差で自然に陽に当てることができるが、浮き流しの場合は“干出装置”で人工的に水面上に出すそうだ。
宝一丸水産の休息の時
宝一丸水産の休憩場で工場を担当する荒木正之さん、桂正行さん、沖担当の桂通夫さんと彼らの息子たち荒木大吾さん(31歳)、桂栄登さん(22歳)、名前を聞き忘れてしまったけど高校3年生で卒業後は家業に就くという18歳の青年など皆さんとお茶をいただきながら談笑。「網を張る10月末が一番忙しいので学校を休ませるが教師も協力的」「子供の名前は海苔の最高等級の“優”を付け優也にした」「海苔は卵・バナナと並ぶ価格の優等生で何十年も値段が変わらない」「海苔生産の機械は全て漁師のアイデアから造られた」などいろんな話が次々と…。しかし、「今年は珪藻が多くて栄養分が少なく雨も少なかったので出来はイマイチ」だとか。海苔の収穫は12月初めから2月一杯続く。宝一丸も3月からは(5月まで)イカナゴ漁、その後7月まではサワラ鼻つき網、11月までシラス漁となる。
-6-
戻る
次へ
CONTENT


海苔加工場はフル回転

海上海苔摘取り作業を見る
島を巡る
婦人部の活動と郷土料理
漁協のホームページのご案内