東京を発つ前、「能登沖はスルメイカ漁の盛漁期を迎えている」と聞き楽しみにしていた。午後の岸壁には確かにイカ釣り漁船が何隻も停留していたが、そのほかに定置網の水揚げ船、刺し網船、エビカゴ船、巻網の餌船・運搬船、底曳き網船など各種漁船が明日の漁に備えて静かに待機していた。いっぺんにこれだけの漁法の違う漁船を見たのは初めてだ。一方、陸上には全自動製氷工場、冷凍・冷蔵庫、活魚水槽、殺菌冷海水装置、油槽所、加工実験場などあらゆる施設が整っている。