3年間の禁漁と資源管理でハタハタが甦る |
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北部総括支所の建物 |
秋田といえば何と言っても“ハタハタ”で、平成14年には『県の魚』として登録された。しかし、急激な資源の減少から平成4年から6年までの3年間は全面禁漁措置をとるなど県民一体となって資源回復に努力した結果、平成7年からは徐々に増加傾向が見られ資源管理体制の中で続けられるようになっている。11月下旬から12月中旬まで底引き網・刺し網・小型定置網で行われるというハタハタ漁について聞いてみると、「底引きでは通常、水深200〜300mで獲るが、産卵時期の12月頃には沿岸のホンダワラのある水深2mの岩礁に集まってくるので地先でも獲れる」「昭和38年(1963年)から50年までの漁獲量は1万dを超え全国漁獲量の50%を占めていたが、その後急激に減少しはじめ昭和58年には1,000dを割り、60年から平成2年にかけては150dから307d、平成3年にはわずか72dの過去最低となり危機感がつのった」と言う。その結果、県下一斉に全面禁漁という自主規制を取ることになったが、その間の漁業経営に及ぼす影響も深刻で経済的支援・底引き網漁業の再編措置・産卵場の造成など県としても可能な限りの支援を行うことになったようだ。佐々木専務は、「資源の激減は単に乱獲とはいえない部分もある。ハタハタが増えすぎて産卵できる成魚に育つまでのエサが足りなかったのでは…という説もある」と。
平成7年からは水産振興センターの調査結果に基づき管理計画に従って操業が行われている。再生産に影響を及ぼさないよう来遊予測量の半分を漁獲するというもので、そのうち6割が沿岸漁業、4割が沖合い漁業となっている。2003年の漁獲量は2,916d、金額11億円だった。「ハタハタが2万d獲れた昭和40年の初め頃は漁協の水揚げ金額も100億円を超えていた」そうだ。 |
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