みごと!四つ又にサザエをはさむ
  
引き上げた又金にサザエ
 早朝の野島漁港から、星野さんの眼鏡漁の漁船に乗せてもらいました。磯に沿って約15分、「サザエは砂地と岩の両方がある海底に多い」という漁場に到着。この日の海は荒れ模様で、白浜名物の白い灯台がたてに大きく揺れて見えます。
 星野さんはそれまでにぎっていた舵を固定し、
先端の四つ又にがっしりと
イカリを放り投げました。5メートル余りの長い柄の又金と呼ぶ道具を手元に用意して、口にくわえた箱眼鏡で海底をのぞきました。又金の先端を見ると、金具が三又ならぬ、四つ又に分かれています。 これならば、小さなサザエをはさむことができないため、資源保護につながります。
 
大漁にほほがゆるむ
 
星野さんがサザエを見つけたようです。「エイッ」とは声を発しませんが、そんな勢いで、又金を海底に向けて突き出しました。それからの星野さんの動きが素早いものでした。又金の長い柄をかかえるように、するすると船上に引き上げたのです。先端の四つ又には角のあるサザエがきっちりとはさまっていました。荒波に揺られながら、この一連の動作ですから、感嘆するしかありません。


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CONTENT
サザエとは「小さな家」の意味
海底をのぞいて獲る眼鏡漁
みごと!
四つ又にサザエをはさむ
サオのしなり具合を計算して突く
ここのサデーはうめえよ
サザエの料理

白浜のサザエは角あり