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獲る漁業から育てる漁業へ
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ホタテガイは帆立貝と書く。帆船が帆を上げているかのように一方の殻を立てて移動すると想像されて、この漢字があてられたとか。
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  北海道を竜の落とし子の頭部とすると、ちょうど喉仏の部分に瀬棚町があります。日本海に面したこの町の養殖ホタテガイが、世のホタテ好きに少なからず支持されています。こりっとした歯ごたえと清澄な味わいが、一度口にすると病みつきになってしまうというのです。
  瀬棚のホタテガイ養殖のスタートは昭和61年。出荷は平成3年に始まるというから、けっして古いほうではありません。
「200カイリの線引きにより、それまでのイカとマスの延縄漁法に限界を知った。それで獲る漁業から育てる漁業への転換を図ることになり、管理型漁業が可能なホタテガイ養殖に取り組むことにした。
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瀬棚で初めてホタテガイの養殖に取り組んだ斉藤誠さん。
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  「不安は正直あった。その大きな理由は瀬棚沖の日本一といわれる荒い海と速い潮だった」と当時を振り返るのは、瀬棚で誰よりも早くホタテガイ養殖を試みた斉藤漁業の斉藤誠さん。   決断すると漁師は行動が早い。ホタテガイ養殖の先駆けだった室蘭や増毛の番屋に泊まりこんで、養殖作業を手伝いながら技術を身に付けていきました。
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