漁協の主力はソデイカ
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池田勝組合長 |
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漁協の事務棟・加工場 |
漁港も環礁の中にあるわけで、まず漁船が停泊している岸壁に出てみたがとにかく海の色が違う。ガイドブックなどには「エメラルドグリーン」と表現されているが、「やさしい水色」…といった感じで心が和む。漁船から降りてきた男性を見つけたので近づいて聞いてみると、ソデイカ漁をしている『謙丸』の福永謙一さんで「昨日は 30 本揚げた」と言う。そこにちょうど池田勝組合長が現れたので事務所に案内してもらい話を聞いた。
岸壁に沿って荷捌き場と市場、製氷施設と冷蔵庫などがあり、事務棟・加工場は島のメイン道路に面している。事務所内の大部分が漁具関係など販売用商品や加工品の売り場になっていてスペースの無駄はない。「今年( 2005 年)は漁協の 50 周年になります。ソデイカの水揚げ金額は 4 割を占める主力で助かっています」と組合長。
与論島でソデイカ漁が始まったのは 1992 年で、「それまでもシビ(小さいキハダ)などの瀬物を獲っている時に大きいイカが追いかけてくるのが見えてはいたが獲り方もわからなかった」が、その後、糸満(沖縄)の漁師が開発した“旗流し”漁法で獲るようになった。ソデイカは水深 400 〜 500m に生息する。 11 月から 6 月末までが漁期で大東島沖合まで行くそうだ。「1〜2月は南東方向の遠い場所になるが身が厚くて味がいい。4〜6月は1時間位の所で漁場が近くなる。5〜6月に産卵してその後死ぬ。だいたい1年から1年半の命と言われている」と。ソデイカの産卵場所は八重山諸島のはるか南方海域と言われ、島根県から新潟にかけての日本海でも漁獲されているが漁期はずれている。魚体は 1 本 10 〜 20 sあり、身の厚さは4〜6 cm もある。相場は` 900 円前後でほとんどが糸満の加工業者や鹿児島の市場に出荷されている。
「水揚げしたソデイカは− 25 ℃で冷凍し3〜4日冷蔵庫でねかした方がいい。身が軟らかくなり甘みも出る」そうで活けや鮮度が重要視される一般鮮魚とはちょっと違う。しかし、ほとんどが刺身用に、特に回転寿司などのイカ商材として重宝されているという。船上で“ロケット状態”(背中を切って内臓・頭・足をとった状態)にし、断熱材を使用した『保冷コンテナ』に入れフェリーで島外に運ばれる。
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ソデイカ漁の漁船 |
水揚げされたソデイカ |
出荷用のコンテナが並ぶ |
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