----- 交易で栄えた松前藩の名残があった(P5)-----
北海道・松前さくら漁協
ウニ漁の日でもあった

市場に持ち込まれるウニ

ウニを割ったところ

 「今日は黄色の旗が立っていて“ウニ漁をやる日”だから午前 9 時の終漁後に荷が集まる」ということだった。期間中に 10 日、 1 日 3 時間のウニ漁は『磯船』と呼ばれる船外機漁船で行われ前浜一帯の“磯目(岩場)”が格好の漁場となっている。漁港の一角に小型漁船の停泊場所があり、行ってみると続々と船が陸揚げされカゴ一杯のウニが水揚げされているところだった。これをそれぞれが台車・リヤカー・軽トラックなどで市場まで運び漁協職員が計量、仲買人がその場で幾つかを割り身を調べて買っていく。

この日の買人は福島町の村田さんで、まだ長いトゲがピクピク動いているムラサキウニを手際よく割って身の出来具合を見ていた。知らなかったが村田さんによると、「ウニにもオス・メスがあって旨いのは白身のメスだが 8 月中旬からは身が溶けてだめになる。赤身のオスはしょっぱいけど形が崩れない」そうだ。 1 個( 100g ) 60 円位だが「大きければ良いとは限らない。ウニも年がいった物は旨くない」とか。
ウニを加工する

漁模様について聞いてみると、「魚は減っているけどウニは年々増えている。特にコンブのある海で育ったウニは旨い」と言う。割ったウニを 3 個分も食べさせてもらったが「甘味に昆布ダシ(?)が入っているような気がして実に旨かった」。直販課の加工場でも早速ウニの殻むき作業が始まり、身に付いた海藻などが一つ一つピンセットで取り除かれていた。その中に確かにコンブの切れ端を見た。


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