船を走らせながら仕掛けを流す
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曳縄漁では疑似餌を使う。
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  伊豆半島西海岸にある賀茂村宇久須の山本賢さんは、安良里漁協宇久須支所に所属する曳縄漁の漁師です。
「年によって時期は多少ずれるが、駿河湾にはいってきたカツオが、5月から6月と9月から10月にこの沖を通る。それを狙って出船する。漁場はここから10分のときもあれば、波勝沖へ40、50分走ることもある」
これから曳縄漁に出漁するという山本さんの大和丸1・9トンに同乗しました。漁場に到着すると、両舷の竿と船尾につないだ5本のそれぞれ長さの異なる糸に仕掛けを装着。仕掛けにはヒコーキという浮きを結びつけてあります。
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今日の成果はまずまず。 |
「その日の潮加減や天候を参考にして、カツオが表層を泳いでいると予測したらヒコーキを、水中を泳いでいると思ったら潜行板を使う。ヒコーキを2本、潜行板を3本と2種類を同時に使うこともある」
と言いながら、山本さんは仕掛けを流したままにして、5ノット(およそ時速9q)の速度で船を走らせます。
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