2002年4月
キンメダイの赤い絨毯の浜
静岡県下田市漁協


漁師稼業冥利に尽きる
船主会長  横山 文夫

 朝の3時に出港、海の上で日の出を迎える。
 富士山を背に、朝日を浴びながら、縄をあげる。こんな素晴らしい人生はありませんよ。昼前には水揚げは終わる。主流はキンメ釣りで今日は、60キロ獲れたよ。私の1日の水揚げ目標は、5万円だよ。お客さんを海に連れて行って、お客さんが釣っているのを見ているほど馬鹿らしいことは無いよ。是非にと言うことで、お客さんを案内したことはあるよ。だけど釣れなかった日には惨めだよ。私は、死ぬまで海に出るよ。



一航海10日のキンメ漁
第3鵬伸丸(59トン)船頭  浜田 洋一

 今朝10日ぶりに八丈島沖から帰った。キンメダイ3トンだ。今年は、黒潮が北に寄って流れているので、漁がよくないね。それにしても魚が少なくなってきたよ。8回縄をいれてこれだけの漁では、間に合わないよ。
 私の船には、若い者も乗っているよ。船員は、北海道から九州まで全国から集めてくるよ。下田港にはこの59トン型は、4隻あるが、乗組員は、7〜8人。今では、船員の最低賃金制があるから、20歳で年間の手取りは、400万円程にはなるかな。
 明日1日休んで、すぐに出港だ。キンメは周年操業だからね。去年は、1億2000万円ほど稼いだが、今年もそれくらいは獲りたいもんだ。



遊漁はインターネットで
遊漁船協議会会長    長友 学

下田の民宿発祥の地と
いわれている
 ここは、伊豆の民宿発祥の地で、昔から釣りのお客さんは多かったね。下田には、今遊漁船は80隻ほどありますよ。うちは一人で、月に50人はあるが、常連が多いね。沖にはいいポイントがあるから、南からも北からも遊漁船が集まるよ。釣れない時には、ワカメや魚の干物をお土産に持っていってもらうよ。みんな顔なじみなもんだから手ぶらでは帰せないよ。皆漁師だから、お客さんが無いときにはキンメ釣りに行くよ。
遊漁船の多い須崎地区で
所狭しと並んだ船
 資源の使い方も考えてるよ。タイやヒラメの稚魚を放流したり、標識放流して魚の回遊状況を調べたりしているが、今度イサキの標識放流もはじめたよ。
キンメ釣りに関しては、隣の組合にも協力を受けて、漁場の中に遊漁船の操業禁止区域を設けたり、午後1時には漁場を離れるなどお互いに申し合わせをして皆守っているよ。それにしても、最近は情報をよく見るよ。釣りの新聞、雑誌、それにインターネットも日に2〜3回は見ているよ。遊漁も情報時代だね。
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キンメダイは下田ブランド
新時代を生きる道を探る
私たちは、海を汚さない!
漁師稼業冥利に尽きる
一航海10日のキンメ漁
遊漁はインターネットで
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