女性部と郷土料理 |
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(右から)宇野さん、仲塚さん、右馬さん、谷口さん |
集まっていただいた右馬和子(うばよりこ)女性部長、仲塚友子さん、宇野正美さん、谷口穂奈子さん、青年部の中橋満さんからは地域にまつわるたくさんの話を聞かせていただいた。「男尊女卑かな。海に出れない時は行事がいっぱいあって女性はそのたびに料理や酒の支度をする。年2回の“宮ごもり”の時は当番の家がご馳走して振舞うことになっていた」など女性たちは何かと大変だ。全員2世代・3世代家族のようで料理や習慣なども先代から受け継ぎ守っている。“エゴ”(海藻)を使った料理は昔から冠婚葬祭には欠かせない料理で、「何年も獲れないことがあるので乾燥させたり冷凍したりで保存している。売るほどは獲れないけど貴重な海藻」だそうだ。全品を食べさせていただいたがどれもこれも「身体に良いだろうな」と思われる食べ物で聞いてみると、「皆長生きだしボケる人もいない」そうだ。納得。丹生の行事や体験漁業には女性部の協力がなけけばならない。 |
【エゴを使った料理】
①エゴは水で1時間混ぜながら炊く
②こして海藻などのゴミを取り除く
③トレーに流し固める
④食べやすく切る。
《白あえ》
木綿豆腐を湯通しし水気を切る。ゴマ・砂糖・醤油・塩を加えて合える。
他にショウガあえ、ドレッシング(味噌・練りゴマ・酢・砂糖・サラダオイル)あえ、キナコやアンコをのせておやつ代わりに食べることもある。
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【魚のなれ寿司】
① 塩漬けにした魚(サバ・ハマチ・アジ)の塩出しをする。
② 炊いたご飯に酢・ショウガ・トウガラシを加える。
③ ご飯と魚を交互に何層も重ね、重石をして涼しい所に1カ月ほど置く。
〈 正月料理の1品として欠かせない 〉
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【貝焼き】
① アワビの貝殻に岩ノリ・豆腐をのせ、だし汁と醤油(味噌でもよい)を加える。
〈手間のかからない料理として貝の殻を使って作られたが、今は鍋を使用〉
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【サバのへしこ】
新鮮なサバを米ぬかに漬け込んで熟成させた伝統的保存食。お茶漬けも旨い。
最近、“へしこ”に血圧抑制効果があることが実証されている。 その他、ジメ(貝)と岩ノリの佃煮、ふりかけで食べるスガモ(海藻)などもあった。 |
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