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販売所ニューポート内に並ぶ商品 |
山瀬伊佐夫組合長は「丹生は半農半漁で何でもあり、ないのは底引き網くらいかな」と。昔から自給自足ができた地区で田んぼもあるらしい。昔の湾内は砂浜で漁船は桟橋を出して係留していたが、「道路一本分埋め立てて岸壁ができた。その分道は広くなったが南風が吹くと船が岸壁に当たる。原発ができ潮が動き出す前はナマコやシャコエビの宝庫でアサリの貝堀もできた。12月24日のナマコ解禁日には一斗缶に50〜60本獲れたもんだ。湾内の養殖にはいいが沖の定置は温排水で海水温が高くなるところにもあり、その影響で網にコケや貝などが付き、入れ替えに時間がかかることもある」と言う。
漁協が委託管理している海洋牧場は17年度で終了予定。「最初はマダイの放流で湾が真っ赤になるのでは…と期待したが、放流しても水温の影響などでほとんど出て行ってしまい帰ってこない」と笑いながら、「やっぱり自然の物を獲るには自然に逆らってはいけないということだろうな」と呟いた。また、
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漁協建物前にある中間育成生簀 |
「漁だけではナカナカ生き残れないから海に関することすべてができるような計画を立てている」と話してくれた。
丹生漁協・大敷網組合が平成11年から開始した『体験漁業』は延べ参加者数が約2,000名となり好評を得ている。13年からは小学校からの要望を受け入れ地域全体で対応に当たっている。白浜海水浴場では地びき網も体験できるが、漁協ではこれらをさらに展開させ磯遊びのできる岩場や貝堀できる砂浜、釣り堀、魚と一緒に遊べるビーチや遊歩道づくりなど構想は広がる。
後継者問題について聞いてみると、「私もそうだが脱サラで帰ってくる人もいるからうまいこと続くんじゃないかな。若い人を育てていかないとな」と現時点では順調に受け継がれているようだ。ごく稀に男の子がいない家では養子をもらったり、長男が家を継がない場合は次男がというケースもあるようだが、「その時もちゃんと“長男の祭”をやってから家に入る」そうだ。
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