-----沖合底引き漁船とズワイガニに代表される町(P3)-----
兵庫県・香住町漁協
やっぱりカニの町だった
 香住町漁協は組合員数631人、所属漁船450隻で、平成15年(1〜12月)の統計では、水揚げ量が多い順に@カニ類2,405dAハタハタ1,200dBカレイ類816dCニギス574dDイカ類572dとなっている。カニ類の内訳をみるとベニズワイガニが最も多く93%を占め、次いでセコガニ(ズワイガニのメス)、オスガニ、ミズガニ(脱皮したカニ)の順。守山参事によると、「死んでいると酸化が早く2〜3日で黒くなるが、“活け”だと出荷調整がきく。活きが良いほどもろく氷の上に置いただけで足が外れる」そうだ。「今期は量も多く大型が多い。エチゼンクラゲ問題があったが、魚を獲る漁師よりは被害が少なかった。資源量も増えている

黒田さん

ようだ」。
 香住漁港の水揚げ岸壁は数カ所あり魚種や漁船ごとに場所が決まっている。利用図を見ると中央部分が底引き網漁船用で、ベニズワイガニ用は左右にありセリもそれに伴った場所で行われる。カニのセリ人は2名いてオスガニは1尾ずつ、セコガニは1箱ずつセリにかけられる。水揚げされたカニはまず階級ごとに選別した後にセリ場に並べられるが、選別が的確かどうかが相場にも影響するという。
 黒田良江さんは『竜宝丸』39dの船主夫人だが、選別で最も評価の高い人だ。「大きくて重さがあり甲羅の硬いカニがいい」そうで、「大・小に分け、親指がちょっとスマートなのは別にするので3つに分ける」と言う。まず“五体満足”(?)であることが優先されるが、プラス小さなキズも見落とさないことが重要だとか。足が10本揃っていてもどこかにキズがないかどうかを瞬時に見分けなければならないから感も経験も必要だろう。選別作業は女性の仕事で何よりも買人の“信頼”を得ることが大事だ。

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