豪快!丸のままのバター焼き
  
食見でとれるアワビは、メガイとクロの2種類。ここでは刺身で食べることが多いそうです。
「特別変わった料理はないなあ。刺身のほかは殻からはずして、丸ごと陶板でバター焼きにするぐらいかな。傷付いたアワビがあったときは、これを刺身状に切ってな、それをバター焼きにする。このほうが食べやすいと好評だね」
刺身には生の肝付きです。これを醤油に溶いて、肝醤油だれで食べます。豪快な丸のままのバター焼きでも、肝を添えるとか。やはり、産地で食べるアワビ料理は、肝がポイントです。
ときに水貝を楽しむそうです。アワビの身をサイコロ状に小さく切り、氷水に浮かすだけ。アワビに含まれる天然の塩味が、ぐっと旨味を引き立てる夏向きの涼しい食べ方です。
長谷さんは6〜8月にアワビとウニ、9、10月の禁漁期間を除いた3〜12月にサザエを狙って潜ります。また春から秋までは折りを見てイワガキ、4〜5月にはモズク、12月にはナマコを狙います。素潜り漁以外でも、春と秋にタコ籠を仕掛けてマダコやアナゴを捕獲し、2〜4月に刺し網でメバチ(メバル)やガシラ(カサゴ)を漁獲します。
こうした天然の幸が、長谷の食膳のそれぞれの季節を飾るのですから、「民宿のお客さんは、私が獲ってきた貝や魚を目的にくる方がほとんどだなあ。特に夏場のアワビとウニは人気があるよ」(長谷さん)。当然でしょう。
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アワビ丸のままのバター焼き |
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アワビの網焼き、別名が地獄焼き |
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