潜りは勘と経験がものをいう 
             
            
             
              「深いところでは15メートルほど潜るけどな、ここの水深は10メートル」と言い残し、大きな音を立てて、頭から海中へ。まもなく水面に顔を出し、両手の大きなアワビを見せてくれました。 
             いともたやすく(と見えた)アワビを獲ってくるので、不思議に思っていると「おるところに潜るから獲れるとちがうかなあ」。それでも、しつこく質問を重ねていくと、アワビ素潜り漁の難しさをぽつりぽつりと語ってくれました。
            
               
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                | 「アワビはお客様に人気があるなあ」と長谷さん | 
               
             
             
            「冬のアワビは岩の上にいるもんやけど、夏になると岩の裏に隠れとる。上からは見つけられんから、勘と経験でウロがあるかどうかを判断して、潜ってみて岩の裏を探すんやな。獲りにくいところにいるから、カギでムリにひっぱがして、傷付けてしまうこともある。カギを岩にすりもって(沿わせて)、岩とアワビのあいだに素早く入れるとうまくいくよ。ゆっくり入れると、アワビが岩にぴったりとひっついてしまい、それではうまくいかんなあ」 
             多くの場合はカギのまっすぐな先端を使いますが、アワビが深いウロにいるときは、曲がっているほうでひっかけることもあるそうです。ウロとはアワビなどが隠れている場所を意味します。 
             
             
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