ドンコは夏でもうまい!
ドンコ籠網漁の籠を投げ入れる高倉さん
 そんなドンコの本場料理を味わいたくて、宮城県歌津町の民宿「高倉荘」(рO226・36・2357)を訪ねました。歌津では、昔から恵比須講や祝いの席で、味噌煮などのドンコ料理を食べる習慣があり、本場中の本場といえます。宿の主人の高倉才二郎さんは、歌津漁協組合員の漁師でもあります。
「ふだんのドンコは水深100〜300メートルに生息する深海魚で、多くは沖合底曳網漁で漁獲されるよ。それが10月から3月のあいだは浅瀬に移動してくるので、あたしらはそのドンコを籠網で漁獲しているんだ」。
 と言いながら、いかにも残念そうな表情を浮かべるのです。というのも、取材にうかがったのが9月。まだドンコの姿が、浅瀬に見えないというのです。
「でも、
新鮮ならば夏場のドンコもおいしい
沖合底曳網船が獲ったドンコを手に入れたので、料理は用意できるよ。ドンコは冬が美味といわれるけど、私はそうとは限らないと思うよ。沖のドンコは夏でも肝が大きいし、身に脂ものっているんだ」
 冬が旬とされるのは、夏には日持ちが悪い魚なので、流通しにくいからではないかと高倉さん。ということは、産地であれば、夏でもうまいドンコが食べられるんですね。


-2-
戻る ・・・ 次へ

 

CONTENT
和名「エゾイソアイナメ」の怪魚
ドンコは夏でもうまい!
漁場は水深50〜100メートル
ドンコのすまし汁にほれぼれ
ドンコの料理