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和名「エゾイソアイナメ」の怪魚
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見た目はよくないけれど、味はおすすめ |
ドンコの人気がうなぎ登りとか。え、ドンコを知らない? 標準和名はエゾイソアイナメ。函館以南の太平洋沿岸に分布し、三陸地方で多く水揚げされます。東京湾以南から東シナ海に分布するチゴダラと酷似し、二つを同種とする説もあります。
ドンコの通り名のとおり、見た目はいかにもドンくさい魚です。大きな頭と口、唇はまるでタラコ級に厚く、下あごにひょろりとヒゲが1本伸びています。全体が褐色で腹部は紫黒色。体表にぬめりがあり、加えて特有の臭いがあります。まるで海坊主のようで、土地
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「ドンコ籠網漁は10〜3月」と漁師の高倉さん |
によってウミナマズと呼ぶのもうなずけます。成魚は全長40センチ前後に達します。
こんな不細工な魚ですから、 これまでのドンコは市場価値が低く、多くは産地で消費されていました。魚の味にうるさい浜の人たちのお気に入りですから、味のよさはバツグン。ことに肝を利用する料理は、一度食べるとまず病みつきになってしまいます。かくいうぼくも、ドンコ料理は大好物。味噌汁、肝煮、ドンコ汁、おろし汁、たたき、すまし汁、肝味噌煮、肝煎り。いずれも尋常ならざる豊潤な風味です。人気急上昇というのも、当然といえば当然なんですね。
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