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「シーズン早々にしてはまずまず」と満足げに網にからまる魚をはずす忠助さん。
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不適な面構えのボッケ。標準和名はケムシカジカ。「ぶ男の魚は美味」を実証する魚の一つだ。
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  長さ60メートル、高さ3メートルの網を船上に引き上げると、セイゴやアイナメなど見なれた顔の魚がからまっていました。
  それに混じって世にもおそろしげな顔の魚が数尾。忠助さんが得意げに「これがボッケだ」。
  大きいもので40センチ。つくづく観察しますと、大きな頭た隆起があり、褐色と茶色のまだら模様をした皮はぶよぶよとたるんでいます。口の周りにはヒゲのような突起があり、糸ノコのような歯が上下それぞれに二列。「気をつけて!ボッケに噛みつかれると雷が鳴るまで取れないと言うからな」と忠助さんの大声が飛んできました。
  あとで資料で調べると、ボッケの標準和名はケムシカジカとわかりました。カジカの一種で、北海道で「ナベコワシ」とも呼ばれる美味なトゲカジカの近似種ですから、おいしくないはずがありません。
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