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11月になると漁師大好物のボッケが浅瀬にやってくる
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白い砂浜が広がる月浜は海水浴シーズンがもっとも賑わう。
海の幸を求めるならば、それ以外の時期がおすすめ。
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ぼくは全国の海岸線を四六時中ほっつき歩いて、浜の料理を取材しています。そんな仕事を続けていますと、ときに土地の人が愛してやまない魚介に出合うことがあります。こんなときのぼくは興味津々で相手の都合なんておかまいなく、次々に質問しては多忙な漁師さんたちを悩ますことになります。
宮城県の宮戸島突端にある月浜（鳴瀬町）で取材しているときがまさにそれで、ボッケという魚が浜の人たちの大好物と知ったときには、思わず身を乗り出してしまいました。
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「ボッケのほかにも、月浜にはカキやアナゴ、シャコ、カレイ類、アワビなどうまいものが多いよ」と鈴木一男さん
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この耳なれない魚のことを教えてくれたのは、月浜で漁師と民宿を営んでいる鈴木一男さん。宮戸西部漁協の理事で、販売・購買担当として活動している人です。
ちなみに同漁協の組合員は後継者が多いことで宮城県一を誇っています。
「わたしらはボッケが大好きだねえ。11月になると、ここの浅瀬にでのっこんでくるから、ほとんどの漁師が３月までのあいだにボッケ網の船を出す。これは商売抜きで自分や家族が食べるためだ。
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