魚を音で驚かせて網にからめる
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暗い海で棒を打ち込む蓮池さん。
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  20分ほどで漁場に到着しますと、岡本さんはエンジンを止めて櫓を船に取り付け、体全体を使ってリズムよく漕ぎ出しました。
「たたき網漁では静かに網を仕掛けて魚を囲む。それで昔からの櫓を使っている」
船をぐるっと回しているあいだに、蓮池さんが、高さ3メートル、長さ120メートルという網を船べりから海中に下ろして、上から見ればCの形に仕掛けました。この作業に約30分。
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たたき網漁は夜明け前の2時間が勝負になる。
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次にC型の網の開口部に船を回すと、蓮池さんがロープを手元に結んだ長さ1メートル弱、直径約10センチの丸太ん棒(たたき棒と呼ぶ)を取り出し、それをまるでやり投げ選手のように海面に向かって打ち込みます。先端に鉄輪をはめ込んだ棒が海中に消えると、すぐにロープをたぐって手元へ。その打ち込みを何度も繰り返します。棒を海面にたたくように打ち込むのでたた網漁というのでしょう。これまで多くの漁に同行してきたぼくも、初めて見る漁法にびっくりです。
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漁場に到着すると、Cの形に網を仕掛ける。
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魚を驚かさないため櫓を漕ぐ岡本さん。 |
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やっと明るくなってきたところで、二つ目の網を上げる
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一つ目の網にはあまり魚がからまっていなかった。
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