----- 東シナ海に浮かぶ秘境にはキビナゴ漁と海への熱い想いがあった (P2)-----
鹿児島県・甑島漁協
水揚げ量の 45 %は刺し網漁のキビナゴ
キビナゴの流し刺し網漁船

 甑島漁協は里・上甑・鹿島・下甑の各漁協が合併して新生された。組合員数 1,744 名で、所属漁船は5d未満船を主体に 846 隻。魚種別の水揚げ量では“キビナゴ”が最も多く 45 %を占めている。里支所は流し刺し網によるキビナゴ漁が主体で、「以前は地引き網で漁獲していたキビナゴ漁に刺し網を取り入れた」のは里が最初だった。一本釣り、トローリング、磯建て網もある。上甑支所は大小の定置網とキビナゴ漁、一本釣りのほか、浦内湾では企業による真珠の養殖やマグロの養殖も行われている。鹿島支所では大型定置網、一本釣り、キビナゴ・カジキ漁。下甑支所はキビナゴ漁・定置網に加え、島の東「甑海峡」は県で一番のカジキ漁場だ。「 1 番潮のいい所で南方系の魚が多い。“アキタロウ”と呼ばれているバショウカジキが揚がる」と言う。浮き魚礁が設置され、シビ・カツオのトローリングも行われている。また、鹿島と下甑はサンゴ礁で栄えた島。一般に上甑は女性的な島、下甑は男性的な島とされ、下甑の西側は全て断崖絶壁になっていて深く、第3セクターにより海洋深層水をくみ上げている。この水は漁協の加工場でも使用されている。


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