----- 沿岸線62kmの7漁協が一致団結(P5)-----
 
福島県・いわき市漁協
いわき市の特産
ウニの貝焼き

ところで、いわき市の特産にはアワビ・ウニ・アンコウ・ヤナギガレイ・メヒカリがあるが、特に"ウニの貝焼き"は名産と言われている。現在、157名が個人許可を得てやっているが歴史は長い。資料には、「徳川時代末期から将軍家献上の珍味として庶民には販売されなかった。方言を"ガゼ"と言い、手の付いた五升樽・三升樽につめて馬の背で海道筋を送り出した。浜奉行が将軍家御用の札をつけて輸送し、ガゼ様のお通りに庶民は土下座して見送った」とある。ムラサキウニをホッキ貝の殻に入れて焼いたものだ。「ネットなどを利用して確実な販売ルートを作りたい」と意欲的だ。

久之浜市場
サケのセリ風景
翌朝、どんな魚が水揚げされているかと市場に行ったが、「昨夜は雨と4〜5mの波があったので、ほとんどの船は漁に出なかった」ため、刺し網漁船3隻が水揚げした秋ザケの数十本だけだった。セリ人の新妻隆さんに聞くと、「今年の秋ザケ漁は水温が高いせいか不漁。潮がおかしいね。今まで獲れたことのないイセエビが北上してるようで刺し網にかかっている」と言う。その場でメスの腹を割いてスジコを取り出している人がいたので近づいてみると、何となくスジコの粒が大きいような気がした。新妻さんは、「トロールや定置で獲った物は粒が締まっているけど、刺し網のは大きい」と説明してくれた。
 仲買人は、関東方面など消費地市場に出荷している業者が10人と、小さな魚屋の買人が100人(常時来るのは20人)いて、いわき市漁協の他市場でも買っているらしい。
 各支所ともシラス・コウナゴが揚がるが、95%は茨城の加工場に運ばれる。「昭和40年代までは鮮魚の内容がよかったので鮮魚出荷が主体で加工屋が育たなかった」ためだ。
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久之浜市場

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