定置網漁でサケの大漁

山内豊さんは船頭歴15年のベテラン
 サケの主産地は北海道と三陸。なかでも知床半島の東側に位置する羅臼町は、33カ統のサケ定置網があり、サケ漁獲高日本一を誇ります。そんな漁業の町で、羅臼漁協の法人組合員である木切別漁業が所有するサケ定置網に乗せてもらいました。船頭(羅臼では漁労長を船頭と呼ぶ)は山内豊さん。
「私は八雲(北海道)に自宅があるんだが、
漁場に到着すると、とたんにキビキビ
アキアジ漁の時期は羅臼の番屋に住んでいるよ。そんな生活をもう30数年間も続けているんだから、アキアジ漁と羅臼がよほど好きなんだろうなあ」
 サケの多くが9〜11月に漁獲されるため、北海道の人は愛着を込めてアキアジと呼びます。
 午前2時半、9人の乗組員を乗せた網船と運搬船の2隻が、真っ暗な木切別漁港を出ました。 「定置網は垣網を長く伸ばして魚の進路をさえぎり、落とし網や金庫と呼ぶ網に魚を誘い込む漁法だ。金庫とは魚がここにはいると2度と逃げられないから、まさしく漁師の金庫というわけだな」  と船上の山内さん。
 およそ15分で定置網に到着。とたんに9人の乗組員はキビキビとして、その動きにムダがありません。ときに山内さんの大きな指示が飛び、船上が緊張します。  少しずつ網を上げていき、網船と運搬船のあいだの落とし網を数メートルまで狭めると、網の中で銀鱗がきらきらと光ります。大きなタモ網を入れて、大量のサケをすくい、クレーンで持ち上げて船倉へ。大漁のため、山内さんの表情がほころんでいました。
網船と運搬船で落とし網を狭めていく  タモ網で落とし網からサケをすくう
サケで埋まる運搬船の船倉  船倉のサケを荷捌場へ
 
オスとメス、各等級に分ける  


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CONTENT
なんと7000キロの回遊
定置網漁でサケの大漁
シロザケの若魚「ケイジ」
番屋でサケ料理のごちそう
サケ料理の紹介

漁協直営・海鮮工房に並ぶ新鮮なアキアジ