耳吊りで身を太らせる
8月になると、いよいよ沖出し。ロープで繋いだホタテの殻に、1ミリ前後の幼生を付着させて海中に吊します。その後のイワガキは海中のプランクトンを食べて成長します。毒性のあるプランクトンが発生したり、海水中に汚れた水が混じると、体内に取り込んでしまいますが、隠岐の海はきれいなため、こうした心配がないそうです。
「2年目の秋には、塊になって成長しているイワガキをばらして大小に分け、今度は耳吊り法で育てます。蝶番に穴を開け、ロープで繋いで海中に吊すのです。大小に分けるのは、出荷の際に大きさをそろえやすいからです。耳吊りに変えるのは、塊のままだと貝と貝とのあいだに挟まれ、
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一つ一つていねいに殻磨き |
殻は大きいけれど身が小さいのが育ってしまうからです」
ふ化して3年目の春、およそ2年半で300グラム前後に成長し、出荷できるようになります。なかがみ養殖場では、24時間滅菌海水をかけ流しにして、滅菌してから殻付きのまま、大阪や東京へ出荷しています。
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