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秋さけ(シロサケ)
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志津川と言えば“ギンザケ養殖発生の地”でもある。1975年、世界に先駆けて開始された養殖事業は全盛期には35億円の水揚げを記録している。しかし、近年はノルウェー・チリなどからの輸入物増加や供給過剰で魚価の低迷が続き経営は厳しくなっている。幼魚の生け込みは11月初旬から中旬にかけて行われるので、10月はまだ蔵王山麓で飼育中とのことだった。一方、秋ザケ(シロサケ)は沖合い刺し網漁船と定置網による漁獲が始まっていた。秋ザケの漁獲量は宮城県下では志津川がトップ。遠藤参事は、「毎年1千万尾を目標に稚魚を放流している。サケは4年で必ず帰ってくるね」と。お昼頃から刺し網漁の水揚げが始まり、2時からはセリが行われるというので市場に案内してもらった。 |
秋サケは大型タンクで入札
本所事務所のすぐ前に5m近い高いコンクリートの波除け(?)があり、その先に旧市場があるが現在は使われておらず、新市場は湾沿いを少し北に行ったところにできている。サケの搬入はすでに始まっていて、水氷の入った大型タンクは銀色の立派なサケであっという間に一杯になる。
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秋サケの入札 |
タンクには500キロ入りと1d入りがあり、タンクごとに入札が行われる。落札されたタンクはそのままトラックで加工場などへ輸送される。10dトラックに積み込み作業をしていた仲買人は、「ここで買い付けて岩手に運ぶ」そうだ。また、他の仲買人は「生フィレーに加工する。オスは白子を鍋商材や焼き物用にする」と話していた。1本が平均4`物で、相場はメスが`300〜350円、オスは`100円前後だった。岸壁に停泊していた『第18笹山丸』(8d)の乗組員に声をかけると、「(サケは)まだ来ないよ。今日は70本」とか。
サケのタンクとは少し離れた所では、サケの網にかかったマトウダイ・ナメタガレイ・メガラ・アイナメ・ドンコ・毛ガニ・サバ・アンコウ・アジなどのセリも行われ、活魚水槽ではヒラメやタコが出荷を待っていた。
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