珍しい!ウニの三平汁
    
蒸しウニもまた美味(宝生丸)
民宿「宝生丸」の夕食では、殻付きウニが食卓を飾りました。添えてある殻割りでパックリと割り、新鮮なウニを十分に味わいました。もちろん都会のウニと違い、保存用の明礬水に漬けないままで天然無垢。都会のすし屋でつまむ高価なそれよりも、ずっと自然のままのおいしさにあふれていました。北の海の香りと上品なまったり感、たっぷりした旨味にただ感心するばかりでした。
 生ウニの美味に驚いていると、一橋さんはもっとおいしそうな食べ方を語るのです。
「ここらでは昔からウニの三平汁で食べているよ。漁師のおじいさんがよく作ってくれたけど、ウニもうまいし、ウニのだしが効いた汁も、香りとのどごし共に一級品だね。キタムラサキウニでも、エゾバフンウニでもうまい。両方を混ぜて使ってもいいんだよ」
 作り方はいたってシンプル。鍋に水を入れて火にかけ、
翌朝の自家製塩ウニ。絶品!(宝生丸)
少しの塩を加え、沸騰寸前に生ウニのむき身を入れます。食べる寸前に小口切りの長ネギを浮かせ、これを煮すぎないうちに、身を汁ごとすくって、のどにすべらせるのだそうです。
 ぼくは各地の浜料理をさんざん食べ歩いてきましたが、こんなウニの食べ方は初耳だし、ましてや味わったこともありません。それだけに、うまそうだなあ。
 宝生丸にウニ尽くしコースを予約すると、ウニの三平汁のほか、生ウニ、焼きウニ、小さなウニ丼が並ぶそうです。ぼくが泊まった日の夕食は通常コース。それでも生ウニと蒸しウニのほかに、北の島ならではの海の幸がたっぷり。ミズダコとサーモンとホタテの刺身、エゾメバルの煮付け、ホタテの殻焼き、ホヤ酢のものなどで大満足。翌日の朝食で味わった自家製塩ウニも見事なできばえでした。

 


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CONTENT
食べる部分は生殖巣
キタムラサキウニとエゾバフンウニ
2、3個のウニを一度にすくう
珍しい!ウニの三平汁

※こんな食べ方もあります。
ウニの炊き込みご飯

焼きウニ

ウニどんぶり