小型底曳船でシャコの大漁
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船を止めてゆっくりと網を上げる |
およそ40分ほど走ったところで船をとめ、「網を上げるよ」と言いながら、吉野さんは巻き上げ機のスイッチを入れました。船上に引き上げられた網の先端が、大きくふくらんでいるのを見て、「大漁だな」と日に焼けた顔をほころばせました。網を広げると、数十尾のシャコのほか、アナゴ、ワタリガニ、イソガニ、アジ、サッパ、イイダコ、ボラ、ゲタ(シタビラメ)などが船上を跳ねたり、逃げ出したり。
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「網を上げるよ」と吉野さん |
それでもベテラン漁師はこう嘆くのです。「20年ほど前まで、シャコはよけい獲れよったけど、最近は少なくなったなあ」。続けて、こう教えてくれました。
「子持ちシャコを好む人は、春になるとわざわざ島に食べにやってくるよ。身が目的の人は、シャコが太る秋にやってくるな」
なお、吉野さん自身は若い子持ちが大好物と言います。子が大きくなると、ガスガスと歯ごたえよくないからだそうです。さすがに頭島の漁師は、シャコの味にうるさい。
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網の中には瀬戸内海の幸がいっぱい |
船上で魚種別に仕分けする |
シャコは生簀の中で生かしておく |
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-3- |
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大漁か?心待ちの時間 |
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