ほかに類のない美味
  
帰宅した翌日、クール便で届いた新鮮な魚を材料にさっそく腕まくりです。まずはカサゴ酒。これを飲みながら、ほかの料理にかかる魂胆です。鮮度抜群のカサゴさえあれば、特別なコツは必要ありません。下おろししたカサゴを遠火でじっくりと焼き、どんぶりに取って熱燗をそそぐだけ。立ちのぼる香ばしさが鼻先をくすぐり、しみじみとした味が舌にしみてきました。
次は漁師流カサゴの煮つけ。カサゴを下おろししておいて、鍋に水を少し入れ、強火で沸騰させたところに酒、みりん、砂糖、ショウガの薄切りを入れ、再び沸騰したところに醤油を加えます。再度沸騰したところでカサゴを入れ、落としぶたをします。煮汁が沸騰してきたら落としぶたを取り、ときどき鍋をゆらしてカサゴを煮汁にからめるように煮詰めます。こうして漁師流に煮ると、冷めてからもおいしくいただけます。
もう一品はカサゴの味噌汁。小さめのカサゴを選んで下おろしします。取り出した胃袋は包丁で縦に割き、内側のぬめりをこそげ取り、適当な大きさに切っておきます。コンブの出汁を火にかけ、沸騰したところでカサゴ1尾のままと胃袋を入れ、煮えたところで味噌を溶かし入れます。大きめの椀にカサゴと汁をよそい、小口切りの青ネギを散らすだけ。頭と尾ビレが椀からはみでた、豪快かつ美味な味噌汁ができあがりました。
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カサゴの唐揚げ。カサゴは油との相性もいい |
カサゴ1尾のままの豪快な味噌汁 |
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家族4代の森下さん一家 |
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カサゴの煮付けなど望海幸楽の夕食。 |
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