小さい貝は砂泥の中にもどす
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海面に浮いて海底の様子を見る。 ↓ |
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フロートにつかまって呼吸をととのえる ↓ |
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ミルクイガイをを目標に一直線 ↓ |
翌朝、坂口さんの素潜り漁に同行させてもらいました。日間賀島東港を出た漁船は、5分ほどで漁場に到着。砂浜から200〜300メートルの沖合いです。
「クロミルは砂泥に30センチほど潜って、眼(水管)を1〜3センチ出しているんです。それを見つけたら、ネットを目印に置いて、いったん海面に上がります。フロートにつかまって呼吸をととのえ、再び潜って手で砂泥を掘って漁獲するんです。シャベルと呼ぶステンレス製の掘る道具もありますが、これはクロミルの眼を痛めることがあるので、私は使いません」
手で掘ると言いますが、実際には手のひらで水をあおり、その水圧で砂泥をはらっていくのだそうです。いかに貝を傷めず獲るかが、素潜り漁師の真骨頂なのでしょう。
ウエットスーツにオモリ、水中メガネ、足ヒレ、素潜り用の軍手に身を包んだ坂口さんは、船縁に後ろ向きになり、ドボーンと大きな音を立てて水の中へ。海面にしばらく浮いて、海底の様子をのぞいてからフロートを残して海中へ。2、3度潜ってミルクイガイを見つけたらしく、ネットを手にしていません。呼吸を大きくととのえて再び海中へ。次に顔を出したときには、ネットの中に大きな黒い貝がはいっていました。
「眼が大きくても、貝が小さいときがある。そんなときは埋めてかやして(返して)やる。これにけっこう時間がかかるんだよ」と船上で一休みの坂口さん。資源保存もまた、素潜り漁師の大切な作業なのです。
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「これは大きいな」と素潜り
漁師の坂口さん |
船上でちょっと一休み |
今日は大きいのばかり |
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