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アンコウ食ばなし |
食材としてのアンコウ | ||
体表面にぬめりがある事と特殊な体構造の為、一般的な卸し方が出来ず、‘吊るし切り’という卸し方で、下顎の周囲の固い骨に鈎を刺して吊るします。内臓も丸ごと食べられ、しかも美味しいので‘七つ道具’と言われて珍重されております。七つ道具とはキモ(肝)、トモ(尾鰭)、エラ(鰓)、ミズブクロ(胃)、ヌノ又はチリメン(卵巣)、ヤナギニク(頬肉)、カワ(皮)です。料理法は先ず、肉は霜降り作りにして刺身でも食べられます。和え物、酢の物にも致しますが、これらに必須の‘とも酢’があります。これは肝に強塩をして20分位おき、酒をかけて20分蒸し、これをすり鉢で摺って焼き味噌を加え、酢で延ばし、好みに甘味を加えて作ります。こくがあって旨味は最高で、鍋料理にも使われます。この蒸し肝を‘アン肝蒸し’と言ってとも酢で食べたり、ポン酢で食べたり致します。 代表料理は‘アンコウ鍋’です。西のフグ鍋、東のアンコウ鍋と言われ、色々な野菜類と一緒に煮込んで食べますが、味付けが二種類あります。しょうゆ味仕立てと味噌味仕立てです。しょうゆ味仕立ては東京が主で、みりんも入って甘めに仕上げ、蒸し肝を加えます。味噌味仕立ては水戸の名物で、生の肝を鍋に入れて空煎りをし、肝を溶かして脂肪を出し、味噌を加えてだし、具を加えて煮あげます。体の芯から暖まる料理の絶品です。 |
旬と産地 |
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産卵時期!→5〜7月(仙台湾)、6〜7月(北海道) | |
分布 ・(キアンコウ)北海道以南の日本沿岸および朝鮮半島沿岸 ・(本種と近縁のアンコウ)オホーツク海と太平洋岸 水揚げベスト4 (1992年度/太平洋北区沖合底引き網漁場別漁獲統計資料より) (1)茨城県 126.3トン (2)宮城県 76.7トン (3)北海道 24.8トン (4)千葉県 17.6トン |
栄養〜アンコウに多く含まれる栄養と効能〜 | |||||||||||||||||||||||
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おいしいアンコウの見分け方 | ||
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アンコウの漁法
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このページは、全漁連料理教室講師の田口道子先生が旬の魚を使った調理法・料理をご紹介します。 |