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アカガイ・サルボウ・サトウガイ食ばなし |
食材としてのアカガイ | |
アカガイは日本列島全域(北海道以南)の沿岸に生息しており、朝鮮半島、中国大陸の沿岸に分布しております。沿岸の川の水と海水の混ざった泥底‘辺泥 へドロ’と言われている所に潜って生息しております。現代は養殖も進んでおりますが、30年代頃は殆どが天然ものでしたので、時に殻を開けると真っ黒な泥しか詰まってないものも多々ありましたので選別の吟味が大切で、一個買いの大きい物は打選を怠りませんでした。 アカガイは江戸前ずしには欠かせない種で、アワビと並ぶ位、貝好きの人には無くては成らない種です。他の貝と違って赤い色をしている成分はなんと人の血液のヘモグロビンと同じものが含まれているのです。昔から目や肝臓に良い食べ物といわれており、鉄分もほうれん草より多いです。良質の蛋白質も魚並ですが、脂肪が少ないのでエネルギーは白身魚並です。ミネラルでは鉄分の他、亜鉛が大変多く含まれております。この成分の為、他の貝類の臭いと違っておりますので、人のよって好みの差があります。アカガイによく似た兄弟分が多く、そっくりさんにサルボウという貝がおりますが大きさ、形がそっくりですが、殻の外側に茶色い毛が生えています。が、肉質は赤いのでこの名が付いたと言われております。アカガイは値が高いのでサルボウも場違いの‘赤貝’と銘打って缶詰、瓶詰めが出回っております。特定の海(三河湾、児島湾、有明海)に生息するハイガイも少し小ぶりですが、食用にされております。旬は卵を抱える前の冬、特に1月〜3月が一番美味しい時期で、産卵は春〜夏にかけてです。 最近は剥き身で売られているものが多いんですが、殻付きで買った時は先ず、殻をたわしでよく擦り洗いをし、殻をはがします。(剥がし方を一応列記しますが、蝶番の所に貝はがしと縦に沿って宛がって左右に動かしてはがすか、一番脹らんでいる殻の部分を壊して穴を開け、貝の中へ貝はがしを差し込んで貝柱をはずすと殻が蓋を開けます) 柱をはずして身を取り出し、本体を包んでいるひも付きのまま外套幕を切り取り、ひもと外套幕に分けて外套幕は捨てます。身は縦半分に切り開き、肝を削ぎ取ります。ひも、身をまな板の中央にまとめて大目の塩を振りかけ、ざるを被せて板をこするように振り回し、身を〆ます。ざるに戻し入れて流水の下で振り洗いをします。肝はさっと湯通しをして食べます。料理法は身の刺身はそのまま齧る事はせず、足の部分に細く切り込みを入れて唐草作り、表面に縦横の切り込みを入れた鹿の子作り、細作りなど。紐はそのままか、細かく叩いて鹿の子作りを被せて苺作りにして食べ易くした作りもあります。酢の物、塩焼き、旨煮など。 |
旬と産地 |
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この時期が最高! | |
旬:冬 分布 ・北海道南部から九州 水揚げベスト3 (1)佐賀県 5539トン (2)福岡県 (3)三重県 |
栄養〜アカガイに多く含まれる栄養と効能〜 | |||||||||||||||||||
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アカガイの食べ方 | ||
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アカガイの漁法
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このページは、全漁連料理教室講師の田口道子先生が旬の魚を使った調理法・料理をご紹介します。 |