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色彩豊かな魚がいっぱい
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沖縄県名護市。東シナ海に面した名護漁港は、沖縄北部の漁業の拠点です。早朝、漁協の荷捌き場には、水揚げされたばかりの魚や貝、海藻が所狭しとばかりに並びます。カツオ、タイ、イカ、カレイ、ブダイ、そして、タチウオ、アジ、アイゴ、グルクン,ツバメウオ、オキナワスギ(養殖)、いか類。岸壁につけられた漁船から水揚げされた魚だけではありません。今帰仁(なきじん)、羽地(はねぢ)、本部など島の北部の漁村からは、、小型トラックで様々な魚が運び込まれます。並べられた魚は、漁協の職員の手で、出荷者と数量が確認され、9時から始まるセリに備えます。
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ソデイカ求めて一昼夜
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今年もこの漁港に沢山のソデイカが水揚げされました。沖縄では、このイカをセーイカと呼んで親しまれています。 このソデイカは、体長1メートル、重さが10キロ以上にもなる大型のイカです。名護漁協では17隻の漁船が、シーズンにはこのソデイカを捕っています。小型の漁船で、遠く大東島周辺まで、足をのばすことがあります。片道24時間の航海です。4〜5日から 1週間程も、船の上で生活しながら、漁を続けます。 漁期は、11月から6月迄で、3月が最盛期です。これは資源を保護するための取り決めです。7月に入りますとソデイカは卵を産み始めますので、翌年の漁のために卵を抱いたイカは捕らないことにしているのです。夏に生まれたイカは、冬には30センチほどに成長し、春には、大型のイカとして、漁獲出来るのです。 |
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大切な資源
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このソデイカが本格的に漁獲されるようになったのは、ここ10年程の事です。生態の研究がすすみ、漁法が開発されてからは、沖縄の漁業の中でも、大切な魚種に数えられるようになりました。パヤオを使ったマグロ漁やモズク養殖、スギ養殖と並んで、いまでは欠く事のできない漁業になりました。ですから私たちは、資源を大切にしながら、ルールを決めて、捕っているのです。 しかし、近海の資源は、年毎に少なくなってきています。このため漁場は次第に遠くなってきました。資源保護の観点からもいかがまだ小さい11月には、捕らないで、漁期を短くしてはどうかという意見も出始めています。 |
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流通ルートはこれから
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しかし、私たちは、大漁しても喜べないことがあるのです。このソデイカは、沖縄特産の資源のため、全国的にはあまり知られていません。また、釣り上げたイカは、その場で解体して、内臓やゲソを取り除き、氷で冷蔵して持ち帰ります。そして、ほとんどが加工品や寿司種として使われます。ですから、生きたソデイカそのものを見ているのは、操業している漁師だけということになります。スーパーの売り場には、トレイに入った切り身として並んでいることはありますが、消費者の皆さんに本物のソデイカを見ていただけないのが残念です。歯ごたえのある美味しいイカです。ですから、私たちが捕ったソデイカの殆どは、沖縄県魚連を通して販売しているのです。 | |||||||
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セーイカ、ウサガイミソーレー!
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みなさん、セーイカをウサガイミソーレー(食べてみませんか)。 美味しいイカです。私たちには、皆さんに食べていただく事だけが頼りです。今年の漁はほぼ終わりましたが、いつもの年よりも多く捕れたため、値段がいつもの年の半分近くになってしまいました。輸入魚が増え続けていることも原因だと思っています。輸入を止めてとは言いませんが、国産品を利用していただく事が、私たち生産者には大きな応援なのです。海で魚を捕ることが私たちには生き甲斐なのです。その私たちの仕事は、皆さんにその魚を食べていただくことで成り立っているのです。 みなさん、セーイカ(そでいか)を食べてみませんか?きっと、好きになっていただけると思います。 |
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